「『発達障がい』を考える…その②」
暦の上では立春を迎え、旧暦の新年を迎えました(2月4日)。温暖化のせいなのか、例年に比べ温かい冬になっていて、様々なところで大きな変化が起きているように感じます。そんな中で、旧正月を祝う中国発の新型コロナウイルスが驚異の的になっています。正体が分からないウイルスに気の抜けない日が続いています。改めて体調管理に努め、免疫力が低下しないように気を付けていただきますようお祈り申し上げます。
「『発達障がい』を考える…その②」
「血液検査をしたら例外なく日本人全員の血液から環境ホルモンが検出されます。」という話が印象的で、中でも特に女性が妊娠中に環境化学物質の影響を受けると、お腹の中の胎児がその影響を受け、胎児が生まれた後、成人になってからガンなどの病気を発症する可能性がある「胎児プログラミング」という話には、今まで聞いたことのない話だったのでかなりのショックを受け、その後の活動のポイントにもなりました。15年程前に、当時千葉大学医学部教授・医学博士森千里先生による「へその緒が語る胎内汚染」という演題の講演会を主催しました。洗剤や化粧品に使われる石油系の界面活性剤、PCB,農薬などの環境化学物質が、生活環境から体内に侵入し、特に体内の女性ホルモンと同じ働きをして、ホルモン系の様々な疾患の原因になっている環境ホルモン(外因性内分泌かく乱化学物質)として、健康障害を引き起こしているという内容の講演でした。
女性が妊娠中に、喫煙(受動喫煙も含む)や飲酒をすると子供が障がいを持って生まれる可能性が高くなるというのは多くの人が知っている事実だと思います。しかし、毎日食べる食べ物や生活環境で使うものが原因で子供に障がいが起こってしまうとしたら、それはあってはならないことではないでしょうか。
上の図は、胎児の先天異常発現のリスクの変化を表したグラフです。受精後間もない、第三週ごろからその危険率が高くなり、第5週ごろをピークに、その危険性はその子が生まれるまで続きます。第5週といえば、母体がまだ妊娠に気が付いていないことが多く、これから子供を産む世代には、そんなリスクがあることを予め知っておいていただきたいと思います。(参考資料:森千里氏著『へその緒が語る胎内汚染』)
胎児は、本来お腹の中では胎盤関門というフィルターで護られていますが、農薬を含む環境化学物質はそんなフィルターをも通過してしまい、胎児の形成されつつある脳神経細胞を傷つけてしまいます。これまで遺伝性のものだと考えられていた自閉症や注意欠陥多動性障がいなどの発達障がいといわれる症状は、先天的なものではなく、生活環境の中で発生してしまうものだということが分かってきました。ということは、発達障がいは、その知識とそれを防ぐ意識を持てば、十分予防し得るものであるということではないでしょうか。
私たちスマイルコミュニティーは、無農薬野菜の宅配サービスを通じて、「みんなが笑顔で暮らせるコミュニティー」の創造を目指し、「未来の子どもたちのために。健康と環境を考えよう」をテーマに、健康への意識の高まりや環境保全への取り組みを推進しています。今後も皆様と共に、健康や環境について考え、日々実践して参りたいと考えています。今後とも、ご指導、ご協力賜りますようお願い申し上げます。
合掌
2020年2月11日
㈱スマイルコミュニティー
代表 濱地卓司
※このコーナーでは、日頃感じたことやお伝えしたいことなどをお届けさせて頂いています。ご感想、ご意見ご要望などありましたら遠慮なくお申し付け頂きましたら幸いです。